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第48話 お前が連れてこい

Auteur: るるね
last update Date de publication: 2026-03-21 23:36:16

 一条が部屋へ戻ると、そこには陽菜ひとりしかおらず、鷹宮の姿はなかった。

「凌は?」

「鷹宮さんなら、お電話を受けに行かれました」

 陽菜がそう説明する。

 一条は、自分が席を外せばあの二人に少しは二人きりの時間ができるだろうと思っていた。

 だが、彼が出て行って間もなく、鷹宮のもとへ母親から電話がかかってきたらしい。陽菜に「ごめん」とひと言残して、そのまま外へ出て行ったのだという。

 今朝も鷹宮の母親は結婚の話を持ち出していた。おそらく今夜の電話も、同じ用件なのだろう。

 しかも、一条は相手が鷹宮の母親だと聞いた瞬間、すべてを察したように目を細めていた。ここ最近、鷹宮が結婚を急かされていることは、一条にとってもすでに知れ渡っている話だった。

 もしこの場にいるのが鷹宮だったなら、陽菜はきっと落ち着かず、恥ずかしさでどうにかなっていたに違いない。

 けれど、相手が一条だと、不思議とそこまで強い気まずさはない。

 最近、一条と二人きりになることが何度もあったせいだろうか。陽菜は少しずつ、一条と向き合うことに慣れ始めていた。

「一条くん……」

「ん?」

 一条も何か話そうかと考えていたと
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